HHKB英語配列モデルにカーソルキーを追加する④

HHKB英語配列モデルにカーソルキーを追加する④

試作機の作成

前回の記事で、Cherry MXスイッチとルートアールのRI-SWCB6でカーソルキーだけのキーボードが作れるこれが分かったので、次にこれをパームレストに埋め込む試作品を作ります。

最終的には木製のパームレストにカーソルキーを埋め込みたいのですが、試作機は加工が簡単なスチレンボードで作ることにします。
タミヤの2㎜厚のスチレンボードを買ってきて、それをパームレストの形に切り抜きました。
HHKBの寸法に合わせた、幅292㎜、奥行き70㎜、厚さ16㎜のパームレストです。
厚さ16㎜に合わせて2㎜のスチレンボードを8枚重ねました。
それに、キースイッチを差し込む穴を開けます。

キースイッチを支える14㎜×14㎜の穴を4個開けてキーを差しこんでみると、キーの位置が高くて押しにくく、少し下げる必要がありました。
そこでスチレンボードに切り込みを入れて、キーの位置を下げてみます。

実際にキーを打ちながら色々試した結果、2㎜のスチレンボード4枚分、計8㎜程下げると自然に打つことが出来ると分かりました。
また、3つのキーに囲まれている上向きの矢印「Up」キーを打つとき、下向きの矢印「Down」キーが少し引っかかることがあったので、「Down」キーは更にそこから2㎜下げました。
そうすると、どのキーにも楽に親指が届くようになります。
スチレンボードはデザインナイフで簡単に切れるので、試作する際の微調整にはぴったりでした。

完成した試作機がこんな感じです。


以前作ったウォールナット無垢材のパームレストと比べると、こんな感じになります。

試作してあらためて気付いたのですが、スペースバーはキーボードの真ん中にはありません。
2㎝ほど左寄りの位置にあります(当たり前だ、と突っ込まれそうですが)。
試作する際、何も考えずにカーソルキーの真ん中をパームレストの中心に合わせてしまったので、打ちやすさを考えてこの場所も変えたほうがいいようです。

これも色々試した結果、左に1㎝程寄せるとしっくりくる位置になることが分かりました。
パームレストの実機を作るときは1㎝寄せることにします(試作しないでいきなり作らなくて良かったです)。

今回、試作機を作りながらキーを打っていて、気付いたことがあります。

こうして作ったカーソルキーが、驚くほど邪魔にならないのです。
数時間普通にHHKBを打っていても、手が間違ってカーソルキーに触れることはありませんでした。
パームレストに両手置いた間のこの位置は、本当にデッドスペースになっていて、その間にあるカーソルキーに触れないどころか、その位置にほとんど手が行かないのです。なので間違って触れることがありません。
試作前、少しは普通のキー操作を邪魔するかもしれないと思っていたのですが、それはまったくの杞憂でした。
それでいて親指が楽に届く位置にあるので、ポチポチ楽に押せます。
ここにカーソルキーを持ってくる選択は正解だと思いました。

試作してカーソルキーの位置や高さが決まったので、次回はそれを踏まえて実機用の設計をしてみます。

こうやって色々試行錯誤しながらDIYするのも、なかなか楽しいです。

HHKB英語配列モデルにカーソルキーを追加する⑤の記事に続きます。

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