HHKB用のUSBケーブルを自作する②

HHKB用のUSBケーブルを自作する②

前回のエントリーで、HHKB(Happy Hacking Keyboard)用のUSBケーブルの材料を揃えたので、今回、それを使って実際にケーブルを作ってみようと思います。

USB端子の接続を調べる

自作する前にまず、両端のUSB端子の接続を調べます。
今回、USBのTypeA端子とMini-B端子でケーブルを作るのですが、TypeAの方は端子に4本の金具が出ていて、Mini-Bの方は5本出ています。
調べると、USB2.0の規格では、電源供給用とデータ用に2本ずつ、計4本の線を使って、Mini-USBやMicro-USBに付いている残りの一本は、ID識別用の線だということでした。
今回それは使わないので、両端の4本の線を繋ぎます。

線材にスリーブを被せる

USBケーブル自作キットのUSBケーブルを半分に切って、その上にスリーブを被せます。
ケーブルは3メートルだったので、1.5メートル、HHKBに付属のケーブルと同じくらいの長さにしました。

長い線材にスリーブを被せるのは大変かと思いましたが、スリーブが伸び縮みするので、膨らませて伸ばしてを繰り返して尺取り虫のようにすると簡単に被せることができました。
被せてしまうと線材をピッタリと覆って、緩むこともありません。
 MDPC-Xのスモールスリーブは、1.7㎜から7.8㎜まで対応するとのことで、キットの線材の直径が3㎜くらいだったのでちょうどいいサイズでした。
スリーブは柔軟で、被せても元々の線材の取り回しを邪魔するようなことはありませんでした。

端子をはんだ付けする

線材の皮膜を剥いて、4本の銅線を出して、それを端子にはんだ付けします。
TypeA端子の方は大きくて簡単だったのですが、Mini-B端子の方は小さくて苦労しました。
端子と銅線の両方に先にはんだを乗せておくと、比較的楽にはんだ付け出来ます。
はんだ付けした後、テスターで調べましたが、正確に通電していました。

はんだ付けする前に、端子に被せる熱収縮チューブを通しておくのを忘れないようにしましょう(私はそれを忘れてやり直すはめになりました)。

端子を保護する

はんだ付けした端子は、グルーガンと熱収縮チューブで保護しました。
これで、端子と線材の接合部分の強度を高められると思います。
熱収縮チューブは、スリーブを被せた線材より一回り大きい5㎜のものがちょうどいいサイズでした。
被せたあとで、ライターの火であぶって収縮させます。
近付けすぎたり長い時間あぶると、端子のプラスチックやスリーブが溶けてしまうので、手早くやりましょう。

ケースを被せる

はんだ付けした部分を保護した端子に、自作キットに付属のプラスチックのケースを被せます。
Mini-B端子の方は、そのまま被せてぴったりのサイズでしたが、TypeA端子の、ケーブルが出る口の部分が狭く、ケーブルが収まりきらなかったので、内側を彫刻刀やデザインナイフで削って穴を少し広げました。
ケースを被せること自体は、プラスチックケースを上下からパチンとはめ込むだけなので簡単です。

そして完成したのが以下の写真のケーブルです。

HHKB付属のUSBケーブルよりも重厚感があって、良い感じに仕上がりました。
Color-XというMDPC-Xのスリーブの色も、落ち着いた赤で気に入っています。
光の加減によって鮮やかに見えたり、血の色っぽく見えたり、このColor-Xという色のスリーブを選んで正解でした。

まとめ

 

Mini-B端子のはんだ付けには苦労しましたが、どうにか完成させることができました。
実際に自分のHHKBに取り付けてみましたが、スリーブの渋い赤がControlキーの赤と合っていて、デザイン的に満足です。
スリーブの分、僅かにケーブルが太くなりましたし、高級感が増したような気がします。
スリーブ自体が柔軟なので、中の線材の柔らかさと同じでケーブルの取り回しに苦労するようなこともありませんでした。
今のところ機能的にも問題ありません。

今回、USBケーブルの自作に掛かった材料費は、

USBケーブル自作キット 950円
MDPC-Xのスリーブ   1550円(送料込み)
熱収縮チューブ     147円
グルーガンのスティック  0円(家にあったもの)
はんだ          0円(家にあったもの)
計           2647円

でした。
これで、二本のUSBケーブルが自作出来ますし、10メートル単位で買ったMDPC-Xのスリーブは十分余っているので、海外から取り寄せるよりも安上がりだったと思います。
値段もそうなのですが、好みの色や長さが選べて、自作した道具には愛着も湧きます。

日本語配列モデルにも付けてみましたが、こちらもいい感じです。

線材や端子はまだ余っているので、もう一本作ってみようかと思います。
また、今回、ケーブルにスリーブを被せるのを初めてやってみたのですが、MDPC-Xには、赤以外にもTitanium-Greyや、Platinum-Greyなど、魅力的な色のスリーブがたくさんあるので、それらを使って他の色も試してみたくなりました。
ケーブルにスリーブを被せるということに、はまってしまいそうです。

USBケーブルを変えたことでキーボードの性能が良くなるなど、そんな変化はありませんし、目立たない部分ですが、仕事をしながらチラッと目に入るケーブルがカッコいいと、思わずニヤッとしてテンションが上がります。

これからも、惚れ込んだHappy Hacking Keyboardをもっと良い道具にする工夫をどんどんしていきたいと思います。

追記:このUSBケーブルを改良する記事を上げました。

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