メカニカルキーボードのポメラを作る④

メカニカルキーボードのポメラを作る④

前回までの記事で、ポメラのキーボードソケットから配線を引き出す方法が分かったので、これから実際にそれを配線するためのキーボードを選びます。

キーボードを自作する際のように1から部品を揃えるよりも安上がりに済むと思ったので、既にあるキーボードを分解してそこに配線することにしました。

それでは、実際にどのキーボードを使うか選びます。

ポメラのキーボードは日本語配列なので、使うキーボードも日本語配列を選ぶことになります。

ポメラのキーボードのキーの数を数えると、81個のキーがありました。
それなので、全部のキーを生かす場合、移植先も81個のキーとなるので、フルサイズの108キーのキーボードか、テンキーレスの91キーのキーボードを選ぶことになります。

メカニカルキーボードのポメラは屋外で持ち運ぶつもりはないので、大きくてもいいのですが、もう少し小さくて、HHKBくらいの大きさに納められたらと思いました。

いわゆる60%レイアウトのキーボードくらいの大きさにしたいのです。

日本語配列で60%のメカニカルキーボードというと限られていて、

・FILCOの「Majestouch MINILA」
・ARCHISSの「ProgresTouch TINY」
・センチュリーの「 BLACK PAWN」

あたりが思い浮かびます。

しかし、これらのキーボードのキーの数は、それぞれ、68、70、67となっていて、これを採用するなら、ポメラのキーボードからいくつかキーを省略しなければなりません。

そこで、ポメラの81個のキーの中で、省略できるキーを上げてみます。

 

まず、電源キーですが、キーボード上に電源キーがあるのは押し間違いもありますし、わざわざキースイッチに置き換える必要もないので、他の場所にタクトスイッチなどで置き換えることにして、このキーは省きます。

つぎに、時々押してしまってイラッとするくらいでまったく使わない「ins」キーを省きます。
そして、私は普段HHKBを使っていて「del」キーも使わないので、これも省きます。

さらに、F1からF10までのファンクションキーも省きます。
これらのキーの役目は、ショートカットなどで他でも代用できます。

そして、ポメラにはControlキーが左右に二つ付いてるので、それを左の一つにすることでキーを節約出来ます。

これで、計14個のキーを省略することが出来ました。
81個のキーから、14を引いて、67のキーでどうにかなりそうです。
なので、先に挙げた三つのキーボードがどれも使えます。

それを念頭においてオークションなどを見ていると、丁度いいキーボードがありました。
センチュリーの「 BLACK PAWN」で、中の基盤が壊れているのか、PCに接続しても動かず、ジャンクとされていたものです。
写真から、外観は良さそうだったのでさっそく入札して、送料込み2000円ちょっとで落札出来ました。

 

故障しているということでしたが、外観は綺麗で、キーキャップのテカリもありません。
サイズは、横幅がHHKBとほとんど同じで、縦はフレームの分小さくなっていました。
製品の型番からすると、Cherry MXのグレー軸を採用したもののようです。

さっそく分解してみます。

キースイッチが厚い鉄板で支えられて、下の基板にはんだ付けされています。

ケースはプラスチックですが、分厚くてしっかりしていました。

これなら使えそうなので、基板からキースイッチを取り外す作業にかかります。

 

Cherry MXのキースイッチは、下に2本の端子が出ていて、それがはんだ付けされているので、はんだ吸い取り線を使ってはんだを除去しながらスイッチを外します。
しかし、このキーボードはキーが点灯する仕様で、発光ダイオードの端子も外さないといけないので、1つのキーで4回もはんだを取らなければなりませんでした。
4×67で、気が遠くなります。

これなら、キースイッチを買ったほうがよかったかもしれません。
(FILCOのオンラインショップで、本物のCherry MXの赤軸と青軸が50個3000円で売ってるのを見付けて、こっちにすればよかったと後悔しました)

とにかく、地道に地道に作業を続けて、キースイッチを外しました。

外したキースイッチとキーキャップ、そして、発光ダイオードです。
キースイッチは全部テスターで調べましたが、幸い壊れていませんでした。

ケースと、フレームと、基板です。

フレームは頑丈で、剛性も高い感じです。

この中から、ケースとフレーム、キースイッチとキーキャップを使って、ポメラのキーボードに作り替えます。

 

次回の記事では、キースイッチに配線をします。
2×67箇所の、気が遠くなるはんだ付けが待っていると思いますが、これも、夢の「メカニカルキーボードポメラ」のため、地道にやろうと思います。

 

メカニカルキーボードのポメラを作る⑤の記事に続きます。

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