Happy Hacking Keyboard 無刻印モデルは使えるのか?

Happy Hacking Keyboard 無刻印モデルは使えるのか?

無刻印モデルは使えるのか?

Happy Hacking Keyboardには、キーキャップに何も文字が印刷されていない無刻印モデルがあります。
ただでさえ仮名文字が印刷されておらず、見た目がすっきりとしたHappy Hacking Keyboardが、刻印がないことで、潔いくらいにシンプルでスマートに見えます。
無刻印の白のモデルは彫刻のようですし、墨(Happy Hacking Keyboardでは『黒』ではなく『墨』と表現します)は硯のような美しさがあります。
刻印がないことが、逆に物としての存在感を高めているのです。

また、無刻印のキーボードを自由に使いこなすのは、真のProfessionalって感じで、素直にカッコイイです。

実は、私が最初に買ったHappy Hacking Keyboardも墨の無刻印モデルでした。
キーキャップに何も印刷されていないカッコ良さに単純に憧れて無刻印を選びました。
無刻印で果たして使いこなせるかと不安でしたが、キーボードを見ないで打ち込むタッチタイピングも出来るし、印刷されてなくても慣れれば大丈夫だろうと選んだのです。

無刻印モデルは使えるのでしょうか?

結論から言うと、「使えるけど少し我慢を強いる」っていうところだと思います。

ホームポジションに手を置いてタイピングしているときは普通に打てるのですが、一度そのポジションを離れると指が迷子になってしまいます。
一度迷子になると、そこからFとJのキーについている突起を探したり、一度文字を打ってみてそれがなんのキーか探って、ホームポジションに復帰したりと、手間が増えます。
また、Happy Hacking Keyboardはキーを極力削っているので、ファンクションキーと併用して押すキーもあり、それを覚えなければなりません。
なので私は、PFUのサイトにあったキーボードの刻印のイラストをプリントアウトして、ディスプレイの下に貼ってあんちょこにしていました。
使いこなすのに苦労しました。

そして、タッチタイピングが出来るから刻印など必要ないと思っていましたが、ふとした瞬間にキーが分からなくなることがよくありました。
それは私がタッチタイピングが出来ると言いつつ、普段から視界の隅に入ったキーボードの刻印を無意識に見て確認していたためかもしれません。

また、一番困るのがパスワードを打ち込むときです。
意味がある文章などを打ち込んでいるときは、手が感覚で動いて刻印がなくても打ち込めるのですが、パスワードのような意味がない言葉を打ち込む際に、刻印がないと正確にキーを打ち込んだか分からなくなってしまいます。
パスワードはディスプレイ上で伏せ字で表示されることがほとんどなので、確認もできません。
試行回数制限があるサイトなどでは、何回も打ち間違えていると、最悪、アクセスできなくなってしまいます。

それなので、私のように生半可な気持ちで買ってしまうと後悔します。
少し我慢しながら使うことになります。

しかし、それでは無刻印モデルは選ぶべきではないかというと、そうではありません。

私のように中途半端ではなく、完璧にタッチタイピング出来る方なら使いこなせるでしょうし、ファンクションキーと併用するキーの位置も覚えて慣れることが出来るでしょう。

そして、買ってみて使いこなせないと思ったら、キーキャップを替えてしまう方法もあります。
Happy Hacking Keyboardは、キーキャップのセットが売られています。
刻印ありも、なしも両方あるので、無刻印モデルを刻印ありモデルにすることも出来ますし、逆に刻印ありモデルを無刻印モデルにすることも出来ます(また、白と墨も入れ替えることが出来るので、上の写真のようにキーの色を変えることも出来ます)。
刻印ありでこのキー配置に慣れてから、無刻印モデルに戻すことも出来るのです。

私のようにカッコ良さから衝動的に無刻印モデルをポチっても大丈夫です。

by カエレバ

Happy Hacking Keyboardを販売しているPFUがこの無刻印モデルを売り出したところ、すぐに売り切れたという逸話もあるくらいですから、世の中にはこのモデルを自由に使いこなしている人がいるのかもしれません。
そんなProfessionalを夢見つつ、私は無刻印モデルに刻印があるキーキャップを付けて愛用しています。

無刻印モデルは使えるのか? その質問に私は「使えるけど少し我慢を強いる」と答えます。

それでもなお、無刻印モデルの美しさに魅入られてしまった方は、迷わず飛び込んでみてはいかがでしょうか。

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